疲れたら足が向かう場所
今日は美術館巡りをしていた。最後にまわった展示は1時間で駆け足でみて、碌に瞬きもしなかったのでとても疲れてしまった。帰りに表参道のspiralにでもよろうかな、とはいえちょっと休憩しないと元気がないな、と思いながら青山通りに出てきた。
目当てのspiralは目の前だけれど、そのまま骨董通りに入っておなじみのプラダのビルが見えたらまわれひだり。ぼんやりとしながらそのまま直進、明かりに集まる虫達のようにすうっと吸い寄せられてじんわりと暖かみのある光がにじむ建物にそのまま入っていった。
木材の格子が特徴的な隈健吾の建築に入居しているのは、台湾から満を持して日本に進出した微熱山丘 -SunnyHills- 、美味しいパイナップルケーキのお店だ。
受付の方に促されて2階に上がるといい形のテーブル。それを囲うようにして先客達が楽しそうに談笑していた。席に案内されるとすぐにセットのお盆が運ばれてきた。
薄い茶碗に入った中国茶を先ずはひとすすり。あぁ…落ち着く…今日も一日よく歩いたな。気が抜けたので、鞄に入れてきた川上弘美のエッセイでも開こうか。ページを一枚、もう一枚とめくったら、気持ちもすっかり穏やかになってきたので、お次はメインのパイナップルケーキ。
ざっくりとしたバタークッキーのような生地の中に甘酸っぱい乾燥パイナップルがたっぷりのケーキは、口に含むとバターの香りとパイナップルの甘味と酸味の幸せが押し寄せてくる。じわじわ元気が湧いて、そのままのいきおいで一つぺろりと食べてしまった。
残りのお茶を飲み終わったら席を立って背筋を伸ばしてレジへ向かった。レジの棚には先ほど食べたパイナップルケーキが並んでいる、折角だから5個入り1500円をお買い上げ。フリーカフェなのでお持ち帰りの分だけ支払って店を後にした。すっかり元気になって足取りも軽い、そういえば台湾の地震は大丈夫だろうか、帰ったらパソコンで情報を集めて明日募金をしにいこう。
今回お邪魔したお店
東京五輪のメインスタジアムの設計も手がける隈研吾建築都市設計事務所