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恩地孝四郎展

先月、東京都近代美術館にて開催中の恩地孝四郎展を見た。

 

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www.momat.go.jp

 

日本の抽象美術の父と呼ばれ、東京美術学校(現東京芸術大学)在学中に田中恭吉、藤森静雄と共に版画や詩等を纏めた作品集月映を製作した。月映は田中の死後1年程で終刊してしまったが恩地は以後も晩年まで版画製作を行い膨大な数の作品を遺した。

 

恩地の作る版画は木版に限らず紙や糸などを使っており、版の表情はとても豊かで、そして優しい。色彩も穏やかなため、重い主題であってもどこかに救いがあるように感じる。

 

今回約400点もの作品が一同に会しており、見応えは十分だった。昨年東京ステーションギャラリーで行われた月映展同様、非常に充実した内容だった。今月28日までなのでまだご覧になられていない方はお早めに。