明後日の素

二日後がもっと暮らしやすいように

アラサーから始める色恋

愛とはなんだ、という話を正月にした。

 

帰省して古い友人にあったのだが、『愛が何か分からない。』などと相談を受けた。とはいえこちらも分からない。アラサー二人が中学生のような悩みをうんうんと考えていた。相手はとても優秀でお酒が入れば気のきいた冗談も連発するし、楽器も演奏出来るスマートな男性だ。

 

彼は長い事好いた女性がいて、彼女の事を思いつつもなんの行動も起こせないまま時が過ぎ、気がつけば結婚適齢期に差し掛かってしまった。そのため、こと恋愛となると勝手が分からないようで去年初めて付き合った女性と早々に別れてしまったらしい。お付き合いした女性は初めから彼の事がそこまで好きではなかったそうで、付き合う中でも愛情を育む事が出来なかったようだ。

 

そんな出来事があっても彼の立ち直りは早く、次の色恋に早くも足を向けているらしい。最近は出会い系を利用して女性とコンタクトを取っており、テンプレートの自己紹介に加えて相手に興味を示している事を伝えるカスタマイズされた文面を候補の何名かに送り、色よい返事が返ってきた女性達と出かけているそう。

 

今は色々なタイプの女性と話して自分にどのような女性が合うのか、どうやって女性とコミュニケーションをとるのか、デートはどこへ行けばいいのか、何を着ていけばいいかを学んでいるらしい。

 

私くらいの年代にもなると結婚する友人が増えていく中で、こうした色恋に関する経験が少ない、というのはやはりコンプレックスらしい。しかしながら、そうした状況にもめげずに、素直に一つ一つ学んでいこうとする彼の姿勢に胸を打たれてしまう。誰でも初めはビギナーで、少しずつ積み上げていくしかない。それが分かっていて、前に進もうとする人はやはり魅力的だ。

 

彼は、複数の女性と並行して交流をしている現状に若干の後ろめたさを感じているようだ。その心を保ったまま、新しい相手が無事できた後には他の相手との関係を進めず“良いお友達”として交流してくれたら、と願っている。