大学なのか、森なのか。 FPT Univesity
- 少し前の話ではありますが、ベトナムのFPT Universityの建築デザインが決定しました。施行場所のホーチミンは緑地面積が現在わずか0.25%であり、コンクリート、アスファルトによる都市の温暖化に悩まされており、今回のコンペはこうしたストレスからの解放と持続可能な都市の発展を見据えたデザインが求められ、選ばれたVo Trong Nghia architectsのデザインは木々が生い茂る山のイメージそのままの、まさに森といった姿をしています。
ホーチミンは旧サイゴンであり、カポックの木(アオイ科の落葉高木)の森に因んだ名前だと考えられており、今回の決定はまさに都市の原点への回帰であると言えます。
クメール語語源説
別の語源としてしばしば主張されるのが「サイゴン」で“Sai Con”(クメール語で「カポックの木の森」を意味する prey kor{prey = 森、kor = カポックの木)の翻訳語とされる}に由来するというものである。
wikipediaより引用
以前『大学なのか、森なのか。』というコピーで筑波大学のキャンパスが話題になりましたが、あちらは雑木林の中にどんとキャンパスを構えるのに対して、
FPT Universityはキャンパスの中も木々が生い茂る作りですので、大学の広報にこのコピーをそのまま使ってもいいくらいですね。
しかしながら高温多雨の熱帯モンスーン地域のホーチミンにこうした建物が建設された場合、蚊など感染症を引き起こす虫害にどうやって対処するのでしょうか、シンガポールのように殺虫剤の大量散布などが考えられますが公衆衛生と環境配慮とをどう両立して行く事になるのか、気になるところです。
Vo Trong Nghia architectsのその他の仕事はこちらからご覧になれます。